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In the Age of Digital, every business is a software business.

Agility isn’t an option, or a thing just for technical teams, it is a business imperative.

—Dean Leffingwell, Creator of SAFe

SAFe 6.0

定義: SAFeは、ビジネスアジリティを実現するための世界トップレベルのフレームワークです。 SAFeは、リーン、アジャイル、DevOpsの力を包括的なオペレーティングシステムに統合します。このシステムは、企業が革新的なプロダクトとサービスをより短期間により高い予測精度と品質でデリバリーすることで、デジタル時代に成功するようサポートします。

SAFeは、ビジネスと従業員が成長し、変化に対応する方法についてのガイダンスを提供します。 それはSAFeナレッジベースとトレーニングおよび認定プログラムから始まりました。 今日、SAFeはバージョン6となり、全世界で2万以上の企業に採用されています。 役割ベースのカリキュラムを通じて訓練された100万人以上の実践者が、500社以上の世界クラスのトランスフォーメーションとプラットフォーム企業によって支えられた「SAFe Studio」を使用しています。

設定可能でスケーラブルなSAFeは、各組織がフレームワークを自身のビジネスニーズに適応させることを可能にします。 4つの構成を備えたSAFeは、少数のチームが必要なソリューションから、数百人、さらには数千人が構築して提供する必要がある複雑なシステムまで、全ての範囲のソリューションをサポートします。

SAFeのビジネスベネフィット

デジタルの時代で生き残ることは保証されていません。 ビジネスアジリティは選択肢ではなく、必須です。 IT(情報技術)やソフトウェア会社とは自己認識していないビジネス(専門サービス、金融サービス、製造業、医療機関、防衛請負業者、政府機関など)でも、新しく、高品質で、革新的な、デジタル対応のプロダクトやサービスを迅速に生み出す能力に大いに依存しています。

ビジネスの成果を改善する

10年以上の現場経験から生まれたSAFeは、主に以下の4つの知識体系から引き出されています。アジャイル開発、システム思考、リーンプロダクト開発、そしてDevOpsです。 それは企業が以下のタイプの質問に答えるのを助けます。

  • どのように技術開発を戦略的なビジネス目標と合わせているか?
  • ビジネスが計画できるように、予測可能なスケジュールで新しいバリューどのように提供するか?
  • どのようにしてソリューションの品質を向上させ、顧客を喜ばせることができるか?
  • チームからARTまでバリューストリームと企業全体にわたってアジャイルプラクティスを大規模にどのように展開し、より良い結果を提供するか?
  • 従来の機能的組織に固有の遅延を避け、効果的にバリューを提供するために、どのようにして企業の人々をバリューに沿って組織化するか?
  • 企業の人々のために、コラボレーション、イノベーション、そしてたゆまぬ改善を促進する環境をどのように作り出すことができるか?
  • 企業の文化をどのように変えれば、失敗しても安全な環境になるか? どのようにして企業の人々にリスクを取ること、創造的に考えること、そして継続的な学習を受け入れることを奨励するか? どのように邪魔にならずに、チームが改善するのを助けることができるか?

SAFeを採用し、その明確に記述された一連のバリュー、原則、および実践を適用することで、企業はこれらの問いに対処し、より大きなビジネスおよび個々のベネフィットを実現することができます。

SAFe 6.0は、世界中のすべての規模の組織に対してビジネスアジリティを可能にし、ビジネスの成果を改善します。 SAFeは、市場投入までの時間、従業員エンゲージメント、より高い品質、より高い顧客の満足度、そして改善された経済的成果という点で劇的な改善をもたらしました。 それはまた、より生産的で、見返りもあり、楽しい文化を創造するのにも役立ちます。

図1は、SAFeの顧客によって作成された顧客事例から直接得られるこれらのベネフィットをはっきりと示しています。

図1   SAFe顧客事例が示すSAFeビジネスのベネフィット
図1 SAFe顧客事例が示すSAFeビジネスのベネフィット

SAFeは絶えず進化する

SAFeの特徴の一つは、新しく進化するビジネスおよびテクノロジーのトレンドに常に対応していることです。 インクリメンタルデリバリーモデルにより、企業は最新のSAFeの知識を活用して迅速に適応し、競争に先んじることができます。 例えば、COVID-19は多くの組織に対して、アジャイルチームとARTがどのように協力するかに関する変化を強いました。 その結果、PIプランニング、組甔のアジリティ、そしてアジャイルチームのガイダンスは迅速に更新されたのです。

SAFeにおけるほとんどの更新は、さまざまな記事の変更と新たな上級者向けトピックが必要です。 しかし、ビッグピクチャー(BP)の更新は、最新のコンテンツを強調し、すぐにアクセスできるようにするために時々必要となります。 BPのマイナーリリースは、SAFe 5.1のように「小数点一桁」のバージョン変更により行われます。 そのようなマイナーリリースはインクリメンタルであり、トレーニングと認定のアップグレードの必要はありません。

時間と共に、インクリメンタルな進歩と重要な新知識が新バージョンのリリースを推進します。これはSAFe 6.0の場合も同様でした。 これらの場合、SAFeの実践者やSPCは、アップグレードされた知識、トレーニング、認定とともに進歩し続けなければなりません。

最新のガイダンスを見逃さないように、ホームページの見出し「SAFeの新着情報」の下に、意味のあるインクリメンタルな変更のログを提供する新機能を導入しました。 変更項目をクリックすると、ブログ投稿とガイダンス記事が開き、「なぜ」そして「何が」変更されたのかを読者に通知します。

SAFe 6.0 ビッグピクチャーの紹介

SAFeのウェブサイトには、対話型のビッグピクチャーグラフィックが掲載されています。 それはフレームワークの視覚的なモデルを提供し、ナレッジベースへの主要なユーザーインターフェースです。 画像の各アイコンはクリック可能で、詳細なSAFeガイダンスにアクセスできます。この構成は、開発とビジネス環境の全範囲をサポートし、SAFeを構成する基本原則、バリュー、マインドセット、役割、アーティファクト、および実装要素をサポートします。

次のセクションで、SAFeの主要なコンポーネントについて説明します。

safe 6.0 big picture
Figure 2. SAFe Big Picture with configuration tabs

概要 - 7つのコアコンピテンシー

SAFe 6.0には、ビジネスアジリティを可能にする7つのコアコンピテンシー(図3)とその21の特性を示す概要タブがあります。 それらは、SAFeを理解し、実装するための「主要な視点」です。 すべてのコンピテンシーの焦点は顧客です。 リーンアジャイルリーダーシップは基盤です。 この概要は、SAFeへの初期のオリエンテーションを提供し、ビジネスアジリティアセスメントを紹介し、エグゼクティブブリーフィングを設定するために価値があります。

Figure 3. The SAFe Overview, 7 core competencies
図3 SAFeの概要

以下のコンピテンシーは、企業がビジネスアジリティを達成するための知識、スキル、および行動を提供します。

チーム&テクニカルアジリティ

すべてはアジャイル開発から始まり、それがビジネスアジリティの基盤です。 「チーム&テクニカルアジリティ」のコンピテンシーは、ハイパフォーマンスのアジャイルチームとアジャイルチームのチームが、顧客向けの高品質ソリューションを作成するために使用する重要なスキルとリーンアジャイル原則、実践を説明しています。 それは図4に示すように、3つの特性から成り立っています。

図4   チーム&テクニカルアジリティの3つの特性
図4 チーム&テクニカルアジリティの3つの特性
  • アジャイルチーム – ハイパフォーマンスで機能横断的なチームが、効果的なアジャイル原則とプラクティスを適用することでコンピテンシーを確立します。
  • 作り込み品質 - すべてのアジャイルチームは、作り込み品質の目標と原則を共有する。 これらのアジャイルプラクティスは、現在および将来のビジネスニーズをサポートする高品質でしっかりと設計されたソリューションを作成するのに役立つ。
  • 複数のアジャイルチームで構成されたチーム - アジャイルチームは、SAFeアジャイルリリーストレイン(ART)というコンテキスト内で仕事をする。これは、共有ビジョンと方向性を提供し、最終的にソリューションを提供する責任を持つ、長寿命の複数のアジャイルチームで構成されたチームである。

アジャイルプロダクトデリバリー

ビジネスアジリティは、企業が革新的なプロダクトとサービスを提供する能力を迅速に高めることを要求します。 企業が適切なソリューションを適切な顧客に対して適切なタイミングで作成するためには、その実行の焦点と顧客焦点とのバランスを取る必要があります。 これらの相互に支え合うケイパビリティは、持続的な市場とサービスのリーダーシップの機会を生み出します。 アジャイルプロダクトデリバリーは、顧客とユーザーに対して価値あるプロダクトとサービスの連続的なフローを定義し、構築し、リリースするための顧客中心のアプローチです。

図5で示されているように、アジャイルプロダクトデリバリーには3つの特性があります。

図5 アジャイルプロダクトデリバリーの3つの特性
図5 アジャイルプロダクトデリバリーの3つの特性
  • 顧客中心の考え方とデザイン思考 - すべての決定において顧客を中心に置く。 ソリューションが望ましく、実現可能で、実行可能で、持続可能であることを確認するためにデザイン思考を適用する。
  • ケイデンスに基づく開発、リリースオンデマンド - ケイデンスに基づく開発は、プロダクト開発に固有のバラツキを管理するのに役立つ。 そのケイデンスからバリューのリリースを切り離すことで、顧客は必要なものを必要なときに得ることができる。
  • DevOpsと継続的デリバリーパイプライン - DevOpsと継続的デリバリーパイプラインは、企業が必要な時にいつでもバリューをリリースするための基盤を作り出す。

エンタープライズソリューションデリバリー

大規模なエンタープライズソリューションを構築し、進化させることは、壮大な努力が必要です。 多くのそのようなシステムは、数百人または数千人のエンジニアを必要とします。 それらは、エンジニアリング、オペレーション、およびサポートに対して洗練された厳格な実践を要求します。 また、これらのシステムが稼働してきた数十年にわたり、その目的とミッションは進化してきました。 つまり新たなケイパビリティ、技術のアップグレード、セキュリティパッチ、および他の強化が必要とされます。 「ライブシステム(生きているシステム)」として、上記のアクティビティは決して「完了」することはありません。 それどころか、それは早期にリリースされ、時間をかけてさらに開発されます。

「エンタープライズソリューションデリバリー」のコンピテンシーは、世界最大かつ最も洗練されたソフトウェアアプリケーション、ネットワーク、およびサイバーフィジカルシステムの仕様、開発、デプロイメント、オペレーション、進化にリーンアジャイル原則と実践を適用することを説明しています。 それは3つの特性から成り立っています。(図6)

図6   エンタープライズソリューションデリバリーの3つの特性
図6 エンタープライズソリューションデリバリーの3つの特性
  • リーンシステムエンジニアリングは、リーンアジャイルプラクティスを適用して、これらのシステムを指定、アーキテクト、設計、実装、テスト、デプロイ、進化させ、最終的に廃止するために必要なすべてのアクティビティを調整し、方向性を一致させる。
  • トレインとサプライヤーの連携は、拡張されたバリューストリームのセットを共有のビジネスおよびテクノロジーミッションに調整し、一致させる。 それは、共有PIと同期ポイントを持つ調整されたビジョン、バックログ、およびロードマップを使用する。
  • 稼働中のシステムの継続的な進化は、開発のパイプラインと大規模システムが、リリース後も現場でのバリューのデリバリーを継続的にサポートすることを保証する。

リーンポートフォリオマネジメント

上記の3つのコンピテンシーは、意義深いビジネスソリューションを構築し、デプロイするために必要な技術的な実践を提供します。 しかし、それらのソリューションがなぜ必要であるのか、どのように資金調達され、管理されるのか、そして全体的な企業バリューを提供するためにどのような他のソリューションが必要なのかという、より重要な問題に直接的に対応しているものはありません。 そのためには、ポートフォリオの懸念事項に対処する必要があります。 しかし、ポートフォリオマネジメントへの従来のアプローチは、デジタルディスラプションの影響に対応するためには設計されていませんでした。 これらの要素は、企業に対して、より高い不確実性の下で働き、革新的なソリューションをはるかに迅速に提供するように圧力をかけます。 ポートフォリオマネジメントのアプローチは、新しいリーンアジャイルな働き方をサポートするために近代化する必要があります。「リーンポートフォリオマネジメント」のコンピテンシーは、リーンとシステム思考を適用して戦略と実行を調整します。 図7が示すように、これは戦略&投資ファンディング、アジャイルポートフォリオオペレーション、そしてリーンガバナンスの3つのコラボレーションを通じて達成されます。

Figure 7. Three dimensions of Lean Portfolio Management
  • 戦略&投資ファンディングは、全体のポートフォリオが整合し、ビジネス目標を達成するために必要なソリューションを作成し維持するための資金が確保されていることを保証する。 それはビジネスオーナー、ポートフォリオのステークホルダー、テクノロジスト、そしてエンタープライズアーキテクトの協力を必要とする。
  • アジャイルポートフォリオオペレーションは、分散する実行を調整しサポートし、オペレーショナルエクセレンスを可能にする。 リリーストレインエンジニア(RTE)とスクラムマスター / チームコーチのためには、バリューマネジメントオフィス / リーンアジャイルセンターオブエクセレンス(VMO/LACE)と実践コミュニティ(CoP)の協力が必要である。
  • リーンガバナンスは支出の管理、監査とコンプライアンス、費用の予測、そして測定を行う。 それは、VMO / LACE、ビジネスオーナー、およびエンタープライズアーキテクトの関与を必要とする。

組織のアジリティ

上記の能力があっても、企業は、今日の急速に進化する市場が提示する課題と機会に迅速に対応できるように変化する必要があります。 この現実は、階層型オペレーティングシステムがおそらく提供できる以上の柔軟性と適応性を必要とします。 そのために2つ目のオペレーティングシステムに頼ります。 SAFeは、これらの課題に対処するためにビジネスに組織のアジリティを提供し、これは3つの特性(図8)で表現されます。

図8 組織のアジリティの3つの特性
図8 組織のアジリティの3つの特性
  • リーン思考の人々とアジャイルチーム - この状態は、ソリューションのデリバリーに関与する全員がリーンとアジャイルの方法でトレーニングを受け、バリュー、原則、および実践を受け入れ、体現するときに発生する。
  • 戦略アジリティは、組織が市場を察知し、必要に応じて戦略を継続的に変更する能力と適応性を示すときに発生する。
  • リーンビジネスオペレーション - チームはリーン原則を適用して、ビジネスのプロダクトとサービスを支えるビジネスプロセスを理解し、マップし、継続的に改善する。

継続的な学習文化

そして、上記のマスタリーがあっても、最終的な状態とはなりません。スタートアップ企業は引き続き既存の体制に挑戦し続けるでしょう。 AmazonやGoogleのような企業が、銀行業や医療業などの新しい市場に進出しています。 新世代の労働者、顧客、そして社会全体からの期待は、企業に対して、貸借対照表や四半期の収益報告書を超えて考え、行動することを求めています。

「継続的な学習文化」のコンピテンシーは、個々の人々と企業が知識、コンピテンシー、パフォーマンス、そしてイノベーションを継続的に向上させることを奨励する一連のバリューと実践を説明しています。 それは図9に示すように、3つの特性で表現されます。

図9 継続的な学習文化の3つの特性
図9 継続的な学習文化の3つの特性

各特性については、次のとおりです。

  • 学習する組織 – すべてのレベルの従業員が学習し、成長しているため、組織は常に変化する世界に適応し、変革することができる。
  • たゆまぬ改善 – 企業の全ての部分が、ソリューション、プロダクト、そしてプロセスを継続的に改善することに焦点を当てる。
  • イノベーション文化 – 従業員は、将来のバリューのデリバリーを可能にする創造的なアイデアを探求し、実装するために奨励され、権限を与えられる。

リーンアジャイルリーダーシップ

最後に、組織のマネージャー、エグゼクティブ、および他のリーダーが、リーンアジャイル開発とビジネスアジリティへの道をリードする能力のマスタリーの採用と成功を最終的に担当する基盤を提供することを認識しています。 彼らだけが、仕事の実行を管理するシステムを変更し、継続的に改善する権限を持っています。 彼らだけが、ハイパフォーマンスのアジャイルチームが活躍し、バリューを生み出す環境を作り出すことができます。 したがって、リーダーは、チームメンバーが彼らの例、コーチング、そして奨励から学ぶように、よりリーンな思考と運営方法を自分のものとし、モデル化しなければなりません。

図10に示す3つの特性に沿ってリーダーの成長を支援することにより、組織は「リーンアジャイルリーダーシップ」のコアコンピテンシーを確立できます。

図10 リーンアジャイルリーダーシップの3つの特性
図10 リーンアジャイルリーダーシップの3つの特性
  • マインドセット、バリューおよび原則 – リーダーは、自分たちの信念、意思決定、対応、行動にリーンアジャイルな働き方を組み込むことで、組織全体に期待される基準を示す。
  • 手本を示す – 他の人の模範となる望ましい行動を示し、リーダーを手本として他の人々が開発ジャーニーに取り入れたくなるようにする。
  • 変革をリードする – リーダーは望ましい成果の実現に向けて環境を作り、メンバーの準備を整え、必要なリソースを提供することで、トランスフォーメーションを (サポートではなく) リードしていく。

政府機関のためのSAFe

SAFe 6.0は、政府機関におけるリーンアジャイルの採用に関するガイダンスを引き続き拡大しています。 SAFeの基盤と原則に基づいて、このガイダンスは下記を強調します。

「政府機関のためのSAFe」に関する記事は、フレームワーク内のユニークな要素です。 これは、公共部門でのSAFe採用に関するいくつかの記事へのポータルであり、アジャイルな政府機関のリソース、ビデオ、イベントへのリンクを提供しています。 多くは見つけるのが難しく、一部は政府機関ポータルを通じてのみ利用可能です。 SAFeのポータルは、政府機関にアジリティをもたらすために絶えず努力している何千人もの献身的な公務員とその業界パートナーに対して、SAI社が少しでも恩返しをする一つの方法です。

SAFeの構成

SAFeは、4つの構成を用いて、全範囲の開発環境をサポートします。 図2に示されているタブを使用して、構成にアクセスできます。 それぞれが以下のセクションで説明されており、フローに関するガイダンス記事が含まれています。

エッセンシャル構成のSAFe

エッセンシャル構成のSAFe(図11)は、すべてのSAFe構成の基本的な要素であり、実装の最も直接的な出発点です。 それは、リーンアジャイルリーダーシップチーム&テクニカルアジリティアジャイルプロダクトデリバリー、そして継続的な学習文化の能力の原則と実践に基づいて構築されます。 SAFeは、アジャイルチームと重要なステークホルダーが意義深い、継続的なソリューションミッションに専念する組織構造であるアジャイルリリーストレイン(ART)によって支えられています。

エッセンシャル構成のSAFe は、図11に示すように、アジャイルチームとARTの構造を含んでいます。 チームフローの記事では、アジャイルチームが顧客に対して継続的なバリューフローを提供する方法について説明しています。 ARTフローの記事では、複数のアジャイルチームで構成されたチームが、彼らのステークホルダーと共に、顧客に近づき、価値あるプロダクトとサービスのデリバリーを加速するための継続的デリバリーパイプライン(CDP)を構築する方法について説明しています。

Figure 11. Essential SAFe configuration
図11 エッセンシャル構成のSAFe

大規模ソリューション構成のSAFe

大規模ソリューション構成のSAFe(図12)では、複数のARTとサプライヤーが必要ですが、ポートフォリオレベルの考慮が必要ない最大かつ最も複雑なソリューションを構築するためのエンタープライズソリューションデリバリーコンピテンシーを導入します。そのようなソリューション開発は、航空宇宙と防衛、自動車、政府産業などで典型的であり、それらの産業では、ポートフォリオガバナンスではなく、大規模ソリューションが主要な関心事となっています。 ソリューショントレインという組織構造は、大規模な、多分野にわたるソフトウェア、ハードウェア、サイバーフィジカル、複雑なITシステムを構築するという、最も重要な課題に直面する企業を支援します。

ソリューショントレインフローの記事では、複数のARTが、軽量で協力的なガバナンスモデルの下で、世界最大かつ最も重要なシステムの一部を構築するために、ミッションを一致させてどのように協業するかについて説明しています。 これらのソリューションを開発するには、図12が示すように、追加の役割、アーティファクト、イベント、および調整が必要です。これは大規模ソリューションレベルの記事で説明されています。

Figure 12. Large Solution SAFe configuration
図12 大規模ソリューション構成のSAFe

ポートフォリオ構成のSAFe

ポートフォリオ構成のSAFeは、ビジネスアジリティを完全に活用できる最小限の能力と実践のセットです。 ポートフォリオ構成のSAFeは、エッセンシャル構成のSAFeに含まれるものを超えて、組織のアジリティリーンポートフォリオマネジメントの2つの追加のコンピテンシーを提供します。

その LPMコンピテンシーは、ポートフォリオの実行を企業の戦略に合わせ、開発を1つ以上のバリューストリームを通じたバリューフローの周りに組織化します。 組織のアジリティのコンピテンシーは、リーン思考と実践を企業全体に広げ、戦略のアジリティを可能にします。

さらに、ポートフォリオ構成のSAFeは、ポートフォリオ戦略&投資ファンディング、アジャイルポートフォリオオペレーション、そしてリーンガバナンスのための原則と実践を提供します。 ポートフォリオフローの記事は、ポートフォリオビジョンを達成し、企業の戦略を推進するために必要な大規模な開発イニシアティブ(エピック)のフローをさらに加速する方法について説明しています。 図13は、追加のポートフォリオレベルの役割、アーティファクト、およびイベントを示しています。 これらの要素は、ポートフォリオレベルの記事でさらに説明されています。

Figure 13. Portfolio SAFe configuration
図13 ポートフォリオ構成のSAFe

フル構成のSAFe

フル構成のSAFe(図14)は、最も包括的な構成であり、ビジネスアジリティのための7つのコアコンピテンシーすべてを含んでいます。 世界最大の企業は通常、大規模で複雑なソリューションのポートフォリオを維持するためにそれを使用します。 場合によっては、さまざまなSAFeの構成における複数の要素が必要になることがあります。

Figure 14. Full SAFe configuration
図14 フル構成のSAFe

スパニングパレット

スパニングパレットには、特定のアジャイルチーム、ART、大規模ソリューション、またはポートフォリオコンテキストに適用される可能性のあるさまざまな役割とアーティファクトが含まれています。 SAFeの柔軟性と適応性の重要な要素であるスパニングパレットには、特定のコンテキストに対する追加のガイダンスとしての要素が含まれています。 図15は、スパニングパレットの2つのバージョンを示しています。 左端の図はエッセンシャル構成のSAFeに使用され、右端の図は他のすべての構成に対応します。 しかし、SAFeはフレームワークであるため、企業はより広範なスパニングパレットから任意の項目をエッセンシャル構成のSAFeに適用することができます。

以下は、各スパニングパレット要素の簡単な説明です。

図15 スパニングパレット
図15 スパニングパレット
  • ビジョン - ビジョンは、顧客とステークホルダーのニーズを反映し、それらのニーズに対処するために提案されたフィーチャーとケイパビリティを考慮に入れた、開発されるソリューションの未来のビューを描写する。
  • OKR - SAFe内で使用される場合、OKRは企業とポートフォリオ戦略とアジャイルリリーストレインとアジャイルチームの仕事との間の透明性とベクトルを合わせるというコアバリューを支援し、この戦略を提供するのに役立つ。 さらに、OKRは組織の改善アクティビティを測定するために適用でき、SAFeトランスフォーメーションのための望ましい成果を含む。
  • ロードマップ - ロードマップは、計画されたARTとバリューストリームの成果物とマイルストーンをタイムライン上で伝える。
  • AI - 人工知能(AI)は、通常人間の知能が必要とされるタスクを実行できる幅広い範囲の人口的な知能を説明する。 SAFeは、企業でのAIの適用に基本的なコンテキストを提供し、SAFeがこの先進技術の成功した採用を加速する方法を説明する。
  • シェアードサービス - これはARTまたはソリューショントレインの成功に必要な専門的な役割を表しているが、特定のトレインにフルタイムで専念することはできない。
  • 実践コミュニティ (CoP) - 実践コミュニティは、ARTまたは企業のコンテキスト内で行動するチームメンバーや他の専門家の非公式なグループで、一つ以上の関連分野で実用的な知識を共有するミッションを持つ。
  • システムチーム - システムチームは、独特なアジャイルチームで、継続的デリバリーパイプラインの構築と使用を支援し、必要に応じて完全なエンドツーエンドのシステムパフォーマンスを検証する。
  • メジャー&グロー - メジャー&グローは、ポートフォリオがビジネスアジリティに向けた進捗状況を評価し、次の改善ステップを決定する方法である。 この評価は、SAFeの3つの測定分野、「成果」、「フロー」、および「コンピテンシー」に対して行われ、ビジネスアジリティに向けた進捗状況を測定するための包括的でありながらシンプルなモデルを提供する。

基盤

Definition: Anchored by the Lean-Agile leadership and continuous learning culture competencies, the SAFe foundation contains the mindset, values, principles, and implementation guidance needed to implement SAFe practices and achieve business agility.

図16に示されている各基盤の要素について、以下で簡単に説明します。

Figure 16. SAFe Foundation
図16 SAFeの基盤
  • リーンアジャイルマインドセット - リーンアジャイルマインドセットは、アジャイルソフトウェア開発宣言とリーン思考の概念を受け入れるSAFeのリーダーと実践者の信念、前提、態度、およびアクションを組み合わせたものである。 それは、SAFe原則と実践を採用し適用するための個人的、知的、そしてリーダーシップの基盤である。
  • コアバリュー - ベクトルを合わせる、透明性、たゆまぬ改善、そして人々を尊重するの4つのコアバリューが、SAFeの信念とバリューシステムを定義する。
  • SAFe原則 - SAFeの実践は、アジャイル手法、リーンプロダクト開発、DevOps、システム思考を合成した10の原則に基づいている。これらは、何十年にもわたる実際の経験と結びついている。
  • 実装ロードマップ - リーンアジャイル技術企業になるために必要な変更を実装することは、ほとんどの企業にとって大きな変化である。 SAFeは、このジャーニーを組織がガイドするのを支援する実装ロードマップを提供する。
  • SPC - SAFeプラクティスコンサルタント(SPC)は、SAFeの技術知識と、自社のソフトウェアおよびシステム開発プロセスを改善するための内発的なモチベーションを組み合わせたチェンジエージェントである。

最終更新: 2022年3月13日